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11/14 東九州自動車道は本当に必要か


 まずこの話に入る前に私の立場をはっきりとさせておかなければならない。私は北九州市に住む者として、地域活性化のために東九州自動車道は必要だと考えている。しかし国の財政は悪化の一途をたどり建設後の採算性も今ひとつ分からない。現在建設予定の事業は東九州道を含めいったん白紙に戻し、採算性のとれるものを建設するのが妥当な策なのだろう。
 しかしそれ以前に、太平洋ベルト地帯に住む者として、私は本来この話を論ずる立場にないのではないかとも考えている。これはなぜかというと、太平洋ベルト地帯というのは国家事業が一番早く進んだところであるし、その恩恵もあり、現状では交通に不自由しない状況である。そんな地域の人間が未だに整備の進んでいない都市の一縷の望みをばっさりと切り捨てるのは、あまりにも酷い話ではないだろうか。中国自動車道建設により、内陸部の工場立地・インフラ整備がかなり進んだ例もある。もし九州自動車道が現在のルートではなく東側にあったら、現在の熊本の躍進はあっただろうか(どちらにせよ、福岡市は発展したと思うけど)。
 
 必要・不必要から述べるならば、東九州道は山陰自動車道や熊本−延岡ルートよりは必要性が高い。これは工場の立地度や人口規模から考えても一目瞭然である。国勢調査によるデータを元にルートを通る都市の人口一覧を九州道と比較して載せてみよう(人口10万人以上の都市を記載)。

 

九州道 東九州道(予定)
北九州 101万
福岡  134万
(春日 10万)
久留米 23万 別府 12万
大牟田 13万 大分 42万
熊本 66万 延岡 12万
八代 10万 宮崎 30万
鹿児島 54万

福岡市の存在が大きいので比較するのは悪いのかもしれないが、周辺人口は比較的多い(東北や山陰より多い)。しかも海岸沿いの佐伯−延岡間は道路、軌道共に悪路であり、高速道路に対する需要は高いと考えられる。北九州から大分県中津までの間には日産自動車九州工場や建設中のダイハツ中津工場があり、自動車製品の輸送にも十分な効果が発揮される(トラックなどが国道10号線を頻繁に通り、交通に支障を来す現状も緩和されるだろう)。東九州自動車道は現在建設中の高速道路の中でも比較的大きな需要を秘めたものであると言えよう。

 全体的な話に戻らせていただくが、何が何でも高速道路、という主張は現在受け入れられるものではないことは仕方ないだろう。それにこの高速道路建設問題は、一昔前の地方鉄道線の建設・廃止論とかぶりつつある。いわゆる『均衡した国土の発展』がきわめて難しいことは、私たちは安定成長期以降十分知っていることだ。だからといって需要のある地域だけ開発を行うのならば、地方都市は税金の払い損ということにもなりかねない。昔、「東京湾を埋め立てて国民の全てを移住させ、残りの土地を農耕地にすれば問題は解決する」ということをいっていた人がいるというが、そんなことは実際できないし、デメリットが大きすぎる。結局は採算性と地域の要望とを秤にかけながら、妥協を繰り返すほか無いのだ。
 地域のことは、その地域を知らなければ述べることができないし、述べようがない。私自身の持っている情報も地域住民のそれに比べれば確かなものではない。ただ、現在交通インフラが整っている地域の人々がこれ以上の道路建設を「不要だ」ということはきわめて簡単であり、しかも自らの痛みを伴わない。それがあるために私は建設反対とはっきり言いきることができないのだ。反対をいうことは簡単だが、それは「先に富んだもののエゴ」となりかねないからである。人口の分散は大都市圏に住む人々の住環境をよくすることにも繋がるはずである。妥協を繰り返しながら地域の要望をかなえていくことが、国民全体の利益に繋がるものだと考えるほかない。もちろん、この利益は土建業者ではなく地方都市の市民でなければならないことは間違いない。
 
 
 この論での結論に沿っても第二東名・名神っていう高速道路の必要性が分からないのですが、、、、災害対策っていわれても近くを通る道路だから2本とも駄目になる可能性だってあると思うんですが、、ねぇ。
 

 


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