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9/11 私見・福北の将来像 5.再開発


 今月からは月二回のペースで福岡・北九州地域の将来像を自分なりの知識に基づいて述べてみようと思います。あくまで私見ですので、目くじらを立てずに軽い気持ちでお読み下さい、、、本当の意味で「言いたい放題」になりますね。
 小人は耳より入りて口より出る、とはいいますが、今回の私には特に当てはまるかもしれません。最初の都市計画関連の知識はまさに最近手に入れたものです。お聞き流しの上、知識のある方は掲示板やメールなどでご鞭撻下さい。

 まず本題に入る前に「再開発」という用語について考えてみましょう。最近よく聞かれる「まちづくり事業」と再開発とは正確には意味(定義)が異なります。まちづくり事業とは、街の活力を取り戻すという主旨では再開発と意義を一にしますが、従来の街が持っている魅力を再発掘するという点が異なります。街の特色を発見しそれを最小限の整備によってのばしていくという手法を用います。当然住民が主体となる事業ですし、行政側がなすべき役割はそれをサポートする黒子役にとどまります。例えば門司地域のまちづくり事業は、レトロ地区の施設整備を機にして栄町商店街地区の活性化を主旨としたものです。そういった点ではあの事業は必ずしもまちづくりとしては成功したものとは言い切れない部分があるのです(レトロ地区の観光客を商店街が吸収しきっていないという点)。

 一般的な再開発事業の効果についてここで議論すると、私は先輩方に怒られることになる(勉強不足のため)ので、ここでは福岡−北九州の再開発事業の現状とその将来の展望について述べてみようと思います。
 ここで私は一冊の冊子を取り上げたいと思います。「北九州市活性化地図」と書かれたこの本は、北九州ルネッサンス構想によって進められてきた諸事業の現状と将来の構想が書かれています。これを読めばだいたいどの地区でどのような再開発が行われてきたかということがよく分かります。残念なことに福岡にはこの様な本が発行されていないため、簡易に比較・検討することが出来ません。
 話を元に戻してこの「北九州市活性化地図」に書かれている内容についてですが、近年の北九州市で行われている開発が主に「遊休地の再活用」によってなされていることが分かります。例えば戸畑サティやジャスコ若松店は工場跡地の広大な空き地を利用するという手法が用いられています。リバーウォーク北九州も元はと言えば小倉北区役所跡地の再開発事業ですし、門司大里で行われている区画整理事業もサッポロビール工場跡地が無ければ成立し得ない事業です(小倉そごうとコムシティは計画自体がバブル期に作られた、いわば贅沢なものでした)。
 この遊休地活用による再開発事業の利点は、いうまでもなく地権者が少ないことです。小倉そごうビルのテナント問題を複雑にしているのは、地権者が複数人以上いることに他なりません。最近の北九州が行っている事業ではこの様な形での事業にはなるべく手を出さないできていることは、「活性化地図」や市の市街地再開発情報ページ(文下リンク)から見てもよく分かります。福岡市についても同様です。比較的成功している再開発事業は地権者を多く持たないものであることは、例を挙げればよく分かります(例・アクロス福岡【県庁跡地】、キャナルシティ博多【鐘紡工場跡地】、ゆめタウン博多【博多操車場跡地】、ソラリア事業【ほぼ市スポーツセンターと西鉄駅敷地】、パピヨンプラザ【JT工場跡地】)。
 福岡の近年の開発が成功した例(百道・姪浜・築港町・香椎浜)を考えると、その多くは埋め立てによるものだということが分かります。いうならば、福岡は中世博多の頃からずっと海に向かって発展していったと言えるでしょう。人工島計画は当然その延長線にあると考えられています。しかし、その計画内容は今ひとつはっきりしたものになり得ていません。福岡の再開発事業の弱みは、「何のために、どのようなコンセプトの建物を造るか」といった主旨が欠けていることです。結果失敗したのが博多リバレインであり、福岡空港ショッピングセンター(新エレデ博多寿屋)だったわけです。
 北九州、特にこれは西部地域に当てはまる悩みなのですが、既存市街地をどう活性化するかという問題があります。折尾・黒崎に関しては、都心部に有効活用できるような空き地がありません。そこで禁断の最終手段「再開発事業」に踏み出すわけです。黒崎は、正確に言うと再開発事業に二回失敗しています。ひとつは黒崎メイトビルで、もう一つは黒崎デビュービルです。黒崎そごうの誘致で商店街はそれ相応のダメージを負いました。そのダメージも癒えそごうへの商域依存が強まった頃にそごうが撤退し、商店街はさらなるダメージを受けました。これは再開発事業の結果的な失敗を意味します。デビュービルに関してはもはやいうまでもないでしょう。近年黒崎の再生計画が発表されましたが、この中で新集客ゾーンとして国道200号線・プリンスホテル周辺が指定されましたが、この理由は簡単で、近くに企業遊休地が多くあるからです。つまり開発しやすい地区から取りかかろうという市の姿勢を表しているのです。この点では小倉の今後の開発には多く期待できるといえましょう。NHK北九州放送局跡地や朝日新聞西部本社跡地、または小倉駅北口の工場跡地にはしがらみのない開発が期待できます。
 都市計画を学ぶもののひとりとして、私は不用意な再開発事業に賛同しません。確かに都市の姿形を変える再開発は、見た目には希望溢れる都市の未来を予感させます。しかし裏を返せばそれまでその都市が培ってきた伝統や街の風景、特色を一気に失う危険性も伴っているのです(リバレインや小倉そごう、黒崎商店街はその象徴と言えます)。福岡・北九州ともにこの教訓を決して忘れることなく、従来型の市街地再開発だけでなく、その土地の既存施設を活用する形でのまちづくり事業をも併用して行うべきであるとここで提言します。

 参考サイト
 http://www.city.kitakyushu.jp/~k3503020/ (副都心黒崎ホームページ)
 http://www.city.kitakyushu.jp/~k1403040/index_2.html (北九州市の市街地再開発情報)

次回は鉄道・バス事業について述べてみたいと思います。


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