夏台文化博物館のテーマ〜ご挨拶に代えて〜

人類はその進化の過程で文明という一段階に達しました。そしてその文明には必ず文化が存在しています。文化とはその文明の特徴−地理・気候・住民性など−を表す重要なエレメントです。文明を知るには−それが古代のものであるにせよ、現代のそれにせよ−その文化を知ることが一番の近道であるといえましょう。
文化とは、元々身体に文様を施すことを指していました。そこから転じて身を飾るもの、そして現在のような意味へと徐々に変わっていきました。文化的なものとは元々飾りのようなものとして扱われていました。しかし、その飾りのようなものから「文字」が生まれ、「車」が発達し、「コンピューター」が隆盛するまでに至りました。文化こそが文明を進化させ、さらなる発展へと導き出していったのです。



このページ『夏台文化博物館』ではこの文化を研究していきたいと思います。私たちが今生きている日常生活の中に存在する文化、それはどうやって今のような形となり、これからどこに向かおうとしているのか、この場を借りて考えていきたいと思います。
このサイトで取り扱う題材、たとえばそれは産業文化財。我が国の発展の中で先賢がどのような技術をいかに試行錯誤しながら身につけていったのか。その中で現れる地域性、国民性を感じ取りながら、「産業考古学研究室」コーナーで少しずつ明らかにしていきたいと思います。
今、地域性というキーワードを採りあげました。この言葉は、国際均一化の流れの中で一時期はそれを語ること自体が罪悪であるかのように考えられていました。いまだ日本の中央集権は続き、効率性を強調する教育に導かれるように人々は首都圏へと集まっていきます。そのことに何らかの異見を示すには、一石を投ずるためには。「北九州地域向上委員会」コーナーはそういった考え方の上で成立しているコンテンツです。
その他各種コンテンツは、自分の関心のあるものを中心として、そこから人間の意志を、後世に受け継がれるべき「文化」とは何かを明らかにしていきたいと考えています。本人の思考は至ってまじめですが、コンテンツのバランス上、おもしろおかしく書いてしまうこともあるかと思います。ここあたりは、まあ、ご勘弁ください。